2018/5/14 田んぼ合唱団 ・・・ リードボーカルのアマガエル(草津市)

水の入った田んぼから、カエルの大合唱が聞こえてくる。規則なく一斉に鳴いているように聞こえる合唱団にも、必ずリーダーがいる。田んぼに近づくと、今まで鳴いていたカエルたちが、ぱたっと鳴きやむ。足音や振動に警戒して鳴きやむのだが、その場に座り、じっと動かずにいると、再び合唱がはじまる。その時、最初に鳴きはじめるカエルが決まっていて、その声を聞いたカエルたちが順番に鳴き出し合唱になる。この田んぼのリードボーカルがこのカエル。喉が破れんばかりに大声で歌う姿をワンショット。
(撮影・Canon6D・ISO100)

2018/5/7 女王の争い ・・・ オオスズメバチ樹液戦争(栗東市)

夏から秋の雑木林にやって来るオオスズメバチは働きバチ。同じ巣からやって来る仲間たちなので、仲良く樹液をなめている。ところが、この季節に貴重な樹液にやって来るのは成虫で冬越しした女王バチ。女王は現在巣作り中で、樹液を独占しようと争いがはじまる。他の女王がやって来ると、翅を開き震わせながら威嚇する。それで勝負がつくこともあれば、力が拮抗する場合、噛みつき合いになることもある。この季節ならではの女王戦争、間近で見ていると迫力満点。羽音の重低音にビビりながら、逃げ腰撮影になる。
(撮影・Canon6D・ISO200)

2018/4/30 バラの揺りかご ・・・ ヒメクロオトシブミの産卵(栗東市)

群生するノイバラの葉に、いくつかの揺りかごがあるのを見つけた。あたりの葉を見てみると、体長5mmほどのヒメクロオトシブミが、今まさに揺りかご作りをはじめようとしていた。まず、葉の上部に切り込みを入れる。次に葉裏を歩きながら、細い葉脈をかじり葉を柔らかくする。そして主脈をかじり更に柔らかくすると、足に力を入れ葉を二つ折りにする。そして葉先から上へと葉を巻き上げていく。その途中黄色い卵を一つだけ産むと、卵を隠すように葉の付け根まで巻き上げ、揺りかごが完成する。
(撮影・Canon6D・ISO200)

2018/4/23 戦略ミス? ・・・ クロヤマアリとカラスノエンドウ(栗東市)

カラスノエンドウは花のすぐ下に、蜜を出す蜜腺がある。この蜜でアリを誘い、葉や花を食べるハムシなどをアリに退治してもらう戦略をとったが、この戦略が裏目に出た。カラスノエンドウにやって来たアブラムシは、口針を差し込み茎内の液汁を吸いながら肛門から甘い液を出す。甘い液はアリにとってのご馳走。アリはアブラムシを攻撃することはなく、それどころかアブラムシを餌にするテントウムシを追い出してしまう。その結果、カラスノエンドウはアブラムシに占領されてしまう運命を背負うことになった。
(撮影・Canon6D・ISO100)

2018/4/16 繁殖期をむかえて ・・・ コゲラの縄張り争い(京都市)

芽吹きはじめたクヌギの木で「キキー」「ギギー」と激しく鳴き合い、コゲラが争っていた。この季節、鳥たちは繁殖の時期をむかえ、ペアの相手や営巣地をめぐり縄張り争いが激しくなる。この2羽には力の差がほとんどないようで、どちらも一歩も引かない闘いが続いた。クヌギの幹を上へ下へと動き回り、枝から枝へと絡み合うように追いかけ合いを繰り返す。こちらはその動きに合わせ、ファインダーを覗きながらレンズを振り回すが、動きが速すぎてピント合わせがままならない。そんな中でのワンショット。
(撮影・Canon6D・ISO100)

2018/4/9 夢中になりすぎて ・・・ セイヨウミツバチ粉まみれ(守山市)

セイヨウタンポポにセイヨウミツバチが来ていた。足に花粉団子をたっぷり付けた個体を撮影しようと狙っていると、体全体が花粉団子になっているミツバチを発見。体に付いた花粉にわずかな蜜を混ぜて、後ろ足にまるめたものが花粉団子。この団子を巣に持ち帰ることになるので、巣に戻る時は、うしろ足に鉄の下駄をはいた状態で飛んでいることになる。こんなにたくさんの花粉を団子にしたら、重たすぎて飛べないのでは?と心配してしまう。そんなことはお構いなし。夢中になってタンポポにもぐり込む姿をワンショット。
(撮影・Canon6D・ISO100)

2018/4/2 夜な夜なモグモグ ・・・ ダンゴムシの夜食(栗東市)

満開をむかえたサクラの片隅に、花の時期を終えたウメの木があった。夜、地面に落ちたウメの花にやって来たのはダンゴムシ。まだ大人になりきれていない小さな幼体。よっこらしょと花びらをよじ登ると、触覚を上下左右に動かしながら、美味しい花粉のありかを探す。ウメの花には花粉の入った葯がたくさんある。ダンゴムシは一番前の足でオシベをしっかりと掴み、小さな口でモグモグと葯を食べ出した。ダンゴムシの食事はとてもゆっくりで、小さな葯ひとつ食べるのに10分もかかる。こちらものんびりワンショット。
(撮影・Canon6D・ISO125)

2018/3/26 春の雨 ・・・ アズマヒキガエルの産卵(栗東市)

先週の雨の日、もしかしたらと思い、毎年ヒキガエルの卵塊を見る山間の水たまりに行ってみた。ヒキガエルの産卵は雨の日が多く、栗東市では例年3月後半に集中する。到着すると、抱接したペア1組が水に入っていた。そっと近づくが、警戒して水底に身を伏せたまま動かなくなってしまった。水ぎわに膝を付き、雨に濡れながらじっと待つこと約2時間。ようやく警戒心を解いて、目の前で産卵をはじめてくれた。水を含むと寒天質のヒモになる卵も、産みたての卵は細いヒモ状。それを引きずりながら産卵を続ける。
(撮影・Canon6D・ISO250)

2018/3/19 春の目覚め ・・・ 動きはじめたナナホシテントウ(野洲市)

汗ばむほどの陽気に誘われて、野の花の撮影に向かうと、あちらこちらにナナホシテントウ。草陰や落葉の下で冬越ししていたテントウムシも、「春が来たぞ」と活動開始。その動きは、ちょこまかしていて意外と早く、マクロレンズで等倍撮影するのに、衰えはじめた?衰えた動体視力では、ピント合わせが苛酷な試練になる。地面に膝をつき、肘をつきながら撮影する我が姿は、ドローンで撮影すると、巨大なシャクトリムシのように映るに違いない。4時間ほどテントウムシに遊んでもらい、この日の撮影は終了。
(撮影・Canon6D・ISO160)

2018/3/12 春近し ・・・ シジュウカラのさえずり(栗東市)

急に暖かくなり、鳥たちのさえずりがあちらこちらで聞かれるようになってきた。田園地帯ではヒバリが歌いはじめ、山ではウグイスが歌いはじめた。シジュウカラは、平野部から山間部まで、広範囲で見られるポピュラーな鳥。さえずりは、お世辞にも美しい歌声とはいえないが「ジュクジュクジュク」というワンフレーズでシジュウカラとわかる。お気に入りの倒木でさえずる姿を撮影していると、ミヤマホジロが群れでやって来て、か細いさえずりを聞かせてくれた。もうじき北へ帰る季節、また来年もここで会えるかな・・・
(撮影・Canon6D・ISO200)

2018/3/5 弱肉強食 ・・・ 血染めのノスリ(守山市)

ヨシ原でオオバンを捕らえたノスリ。そっと近づくが、草陰に隠されてしまい、ほとんど姿が見えない。時折、羽毛がむしられて放り出される瞬間や、内蔵を引き出しているようすが垣間見える。撮影はあきらめ、垣間見える姿と揺れ動く枯れ草の音で捕食を感じていると、突然ノスリが飛び立ち目の前の枝に止まった。食事が終了したのだろう。300mmレンズでは体全体が写しきれないほどの至近距離。くちばしと目の上に、オオバンの生々しい血が付着している。弱肉強食、命のやりとり、野生の瞬間をワンショット。
(撮影・Canon6D・ISO250)

2018/2/26 才能アリ? ・・・ 俳句に添えられたチューリップ(京都市)

この写真、人気TV番組「プレバト!!」などで活躍中の夏井いつき先生の著書、「夏井いつきの「雪」の歳時記」(世界文化社)に掲載されている。この本は正岡子規や小林一茶といった俳人の句と、その句をイメージさせる写真が掲載されていて、併せて、一般から応募された入選句が紹介されている。昨年あたりから趣味で俳句をはじめた妻が、密かに投句していたらしく、書店で入選を知り喜んで購入してきた。夫婦共々まだまだ進化中で、今のところ「才能アリ?」というところ。「名人昇格」までは、まだまだほど遠い。
(撮影・Canon6D・ISO100)

2018/2/19 水辺の臆病者 ・・・ ヨシ原のクイナ(草津市)

クイナは秋に日本へ渡ってくる冬鳥。琵琶湖周辺のヨシ原などに生息し、枯れ草に隠れるようにしながら水ぎわを移動する。とにかく臆病者で開けた場所に出ることが嫌い、少しの物音や上空を飛ぶ鳥影を見ただけで、草むらに逃げ込んでしまう。そんな臆病者を撮影しようと、いつも姿を見かける場所で待ち伏せをする。待つこと3時間、枯れ草の中を縫うようにこちらへ近づいて来たが、草陰に体が隠れてしまい写真にならない。僕との距離は5mほど、草原の切れ目で全身が見えたところを狙いワンショット。
(撮影・Canon6D・ISO250)

2018/2/12 恐ろしい果実 ・・・ シロハラ食事中(栗東市)

冬の林を散策中、褐色の落ち葉の中に、ひと際目立つ真っ赤な果実に出会ことがある。その名は「マムシグサ」。夏に花をつけるが、その茎の模様が毒ヘビのマムシに似ていることから名付けられた。落ち葉をめくりながら食べ物を探していたシロハラが、冬枯れで倒れた果実を発見。チョン、チョンと跳ねながら近づくと、一粒一粒ついばんでいく。果実の中には薄い果肉と大きな種子が入っていて、それを丸呑みにするため、糞の中には白い種子がたくさん含まれている。食事中にお邪魔して、そっとワンショット。
(撮影・Canon6D・ISO250)

2018/2/5 三者三様 ・・・ 雪の日のタシギ(守山市)

雪の積もった水辺に3羽のタシギがいた。普段であれば、かなり警戒心の強い鳥だが、まったくこちらを警戒することもなく、くちばしを泥に突っ込みながら、どんどん近づいてきた。日本海側の大雪でエサが採れずに渡って来たのか、とにかくお腹が空いていて、人を警戒しているどころではないごようす。3羽同時に画面に入るタイミングを待っていると、1羽が真後ろ、1羽が真正面、1羽が真横、三者三様のサービスカット。泥の中からミミズを引きずり出して食べるようすなど見ていると、寒さも忘れてしまう。
(撮影・Canon6D・ISO200)

2018/1/29 大小のシンクロ ・・・ ダイサギとコサギ(草津市)

関東地方が大雪に見舞われた翌日、琵琶湖周辺には強風が吹き荒れていた。そんな中、岸辺にたたずむダイサギとコサギがいた。2羽を同時に写し込もうと近づくが、ダイサギが手前に、コサギがその後方にいるため、どちらかのピントがずれてしまう。2羽ともにピントが合う位置にサギが移動してくれるのを、ひたすら待つ。サギの足もとでエサを取るオオバンやカイツブリを楽しみながら待つこと2時間。ヌートリアに驚いたコサギがダイサギに近づきツーショット。羽づくろいシンクロのおまけ付き。
(撮影・Canon6D・ISO200)

2018/1/22 残念な果実 ・・・ ジョウビタキ食事中(守山市)

食事中のジョウビタキ♀をワンショット。食べているのは、ツル植物の果実。その名は「ヘクソカズラ」。花の香りが、あまりよろしくないことから付けられた残念な名前。このジョウビタキを見ていると、食事の8割は昆虫食で、枝に潜む幼虫や地面の草かげに隠れる幼虫などを見つけ食べている。その間に、箸休めのように立ち寄るヘクソカズラの果実。立ち寄り時間は1〜2分。立ち寄りコースで待ち伏せて、3mほどの至近距離から静音モードでこっそり撮影。2粒ほど食べては、昆虫のいる周遊コースへ戻っていく。
(撮影・Canon6D・ISO200)

2018/1/15 にわか雪 ・・・ カイツブリに降る雪(守山市)

寒風吹き抜ける中、水鳥たちを見ていると、比良山方面から鉛色の雲がやって来た。あっという間に辺りが暗くなり、たくさんの綿雪が降りはじめた。そんな時、目の前にちょこんと姿を見せたカイツブリ。カイツブリはすぐに潜水してしまうので、背中に雪が積もることはないが、降る雪が一ひら、二ひらと羽毛に貼りついていく。一ひらでも多く雪が貼りついた姿を撮影したくて、「潜るなよ、もう少しじっとしていろよ」と心の声を掛けながら、凍える指でワンショット。雪雲はすぐに通り過ぎ、つかの間のにわか雪。
(撮影・Canon6D・ISO250)

2018/1/8 お正月はトランプ遊び? ・・・ アオジの落ち葉めくり(京都市)

モミジの落ち葉に埋め尽くされた林下から「カサ、コソ」とかすかな音が聞こえてきた。そっとしゃがみ込み、その音を探ってみると、赤い落ち葉に埋もれるようにしてアオジの姿があった。何をしているのか、ようすを見ていると、アオジは落ち葉めくりの真っ最中。アオジは地面に落ちた草の種子を食べたいのだが、その種子を落ち葉が覆い隠してしまっているのだ。あちらの落ち葉をめくり、こちらの落ち葉をめくり、懸命に種子を探している。そんな健気なアオジの姿を、こちらはのんきにワンショット。
(撮影・Canon6D・ISO200)

2018/1/1 謹賀新年 ・・・ ノスリ低空飛翔(守山市)

2018年、初めの1枚は昨年暮れに撮影したノスリ。ワシやタカを撮影する時、下から見上げるアングルが多くなるが、今回は視線の高さで撮影することができた。僕は写真の解像性を最も重要視しているのでテレコンは使用しない、感度はISO400までと決めている。できれば全ての写真をISO100で撮りたいところだが、今回のような飛翔の場合、それではブレてしまうため、ISO320に上げての撮影になった。今年はどんな自然に出会えるか、どんな写真が撮れるのか・・・
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
(撮影・Canon6D・ISO320)