2014/12/29 雲隠れの術・・・ コムラサキ幼虫の越冬(守山市)

チョウは種類により卵、幼虫、蛹、成虫のいずれかの状態で越冬するが、コムラサキは幼虫で越冬するタイプ。食草にしているヤナギ類の枝や幹で体色を保護色に変えて越冬する。物陰に隠れるわけではなく、樹皮の凹凸部や節の部分で冬越しするので、だれでも見つけることはできる。ただし体長が7〜10mmと小さく、体をまわりの色と同化させているため、見つけることは簡単ではない。ヤナギの木があれば生息の可能性があるので、写真の幼虫を8mmに縮小した姿を想像し、幼虫探しに挑戦してほしい。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/12/22 飛んで飛んで回って回って・・・ モミジの種子の戦略(栗東市)

山のモミジはすっかり葉を落とし、種子だけが残されていた。モミジは紅葉の時期にだけ注目を浴び、花はあまり知られていないが、春に小さな赤い花を咲かせる。秋には二つの種子がつながったブーメラン状の果実を枝先に揺らし、やがて種子は二つに分かれ散布される。種子の翼部分には、ヘリコプターの回転翼のようなわずかなねじれがあり、落下時にくるくると回転しながらより遠くへ運ばれる仕組みをもつ。春、翼部分を持ち上げながら球状の種子から発根するようすは、小さな旗を地面に立てたように見える。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/12/15 残り柿みっけた・・・ 柿の実を食べるメジロ(京都市)

地面に膝をついて小さな果実を撮影していると、頭上にメジロがやってきた。そこには熟した残り柿がぶら下がっていた。その時、カメラには接写用のマクロレンズ。300mm望遠は背負っているリュックの中だ。頭の中でリュックを下ろし、レンズケースを開け、レンズ交換をするまでの手順をたどるが、その間に立ち去ってしまうだろうという考えも同時に駆け巡る。意を決し「ちょっと待って、ちょっと待って」と心でささやきながらレンズ交換。1カット撮影したところで、チィーチィーと鳴きながら飛び去っていった。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/12/8 晩秋限定のシャッターチャンス・・・ オオスズメバチ♂(栗東市)

夏の林で、樹液に集まるオオスズメバチは全てメス。昨年秋に交尾をした女王バチが越冬し、初夏に産みはじめた卵から羽化したハチだ。ひとつの巣では一匹の女王バチが全ての卵を産み、それがすべてメスの働きバチになる。晩秋、その女王が死ぬと巣内のメスバチが卵を産むが、交尾をせず産む卵は、すべてオスバチになる。ちょうどそのころ巣内では新女王が巣立ちの時期を向かえ、誕生したオスバチは巣の周辺を飛び回り、入り口でホバリングしながら新女王の旅立ちを待つ。オスはメスに比べ、触覚が長く体が黄色く見える。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/12/1 この異様な生き物は・・・ 囲蛹(いよう)状態のハナアブ(栗東市)

ダム湖脇のヌルデの幹に奇妙な生き物を見つけた。幼虫のようで幼虫でない、蛹のようで蛹でない、それは何かと尋ねたら・・ハナアブの囲蛹と判明。チョウや甲虫は幼虫と蛹の形が異なるが、ハエ類は終齢幼虫が脱皮せず、外皮が硬くなりその中で蛹になるので、幼虫時代と形がそれほど変わらない。お尻にある長い突起は、幼虫時に水中でシュノーケルの役目をしていた呼吸管。幼虫時代は水中で過ごし、もぞもぞと陸に上がり木の幹で囲蛹に変身、成虫になると花から花へ飛び回る。なんとも多彩な一生を送る。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/11/24 迫力満点・・・ 世界最強オオスズメバチ営巣(栗東市)

林道脇でオオスズメバチの巣を見つけた。午前中は、この季節に生まれてくるたくさんのオスバチたちが巣の回りを飛び回り、周辺は不気味な重低音に包まれる。朝晩はかなり冷え込んできたが、いまだメスの働きバチたちは餌運びに余念がなく、頻繁に巣穴への出入りを繰り返す。3日続けて巣に通い、入り口に集まるようすや、巣への出入りを観察、撮影した。午後1時を回るころオスバチたちの姿は極端に少なくなり、メスの羽音だけが聞こえるようになる。紅葉狩りシーズン真っただ中、世界最強スズメバチにはくれぐれもご用心。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/11/17 木もれ日の下で・・・ 何想うニホンザル(京都市)

寒さの厳しい日、サルたちは暖かい日差しの下で体を暖める。親子で暖め合うサルもいれば、兄弟、親戚で毛繕いをしながら暖め合うサルもいる。そんな中、木もれ日あたる木立の根元に、ぽつんと座るサルがいた。群れの中で目立たぬように暮らすサルは、かなり年老いたサルであったり、順位の低いサルだったりするようだが、どこか人間社会の縮図のように見えなくもない。自分で毛繕いをしながら、時々遠くを見る。いったい何を想っているやら、フサフサとした冬毛が光を受けてキラキラと輝いて見えた。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/11/10 いつもお世話になっています・・・ 滋賀日産リーフの森(栗東市)

栗東市金勝山にある道の駅「こんぜの里」に隣接する森林公園。チャイルド本社「もみじのいちねん」、フレーベル館「時間のコレクション」、PHP「紅葉・落葉・冬芽の大研究」など、秋の紅葉をテーマにした著書にメイン舞台としてたびたび登場する。昨年、関西テレビ「よーいドン!」の「となりの人間国宝さん」コーナーで取材を受けたのもこの公園だ。先日定点撮影に訪れたところ、遠足にやって来た園児たちが落ち葉拾いを楽しんでいた。今が紅葉のピーク、平地にくらべ紅葉の進行がスピーディーなので、紅葉狩りはお早めに・・・
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/11/03 宇宙人顔のミニカマキリ・・・ レアなヒメカマキリ(栗東市)

ポピュラーなオオカマキリの体長は約80mm、このヒメカマキリの体長はほんの30mmとミニサイズ。以前同じ場所で一度だけ遭遇したことがあり、その時にはあっという間に逃げられてしまい、再会を期待していた。今年は♂と♀の両方に出会うことができたが、♂は僕の姿を見つけたとたん羽を広げ、谷を越えて木々の間に消えてしまった。一方♀は、カメラの動きに警戒し、葉陰にしばらく身を伏せていたが、辛抱強く待っていると至近距離で撮影させてくれた。円を描く線模様の複眼、その顔はまるで宇宙人。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/10/27 腰が引ける・・・ オオスズメバチの肉団子料理(栗東市)

セイタカアワダチソウの群生地には、チョウやアブ、ハチのなかまなど、たくさんの昆虫が吸蜜にやってくる。一見のどかに見える花園でも、肉食昆虫のカマキリが待ち伏せ猟をしていたり、スズメバチが獲物探しに低空飛行をしていたり油断大敵。オオスズメバチは成虫になると樹液などを舐めているが、幼虫時代は親が運んでくる昆虫肉団子を食べる。この日はハラナガツチバチが捕らえられ、あっという間に肉団子にされてしまった。肉団子料理中は接近しても危険がないと分かっていても、シャッターを切るたび腰が引ける。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/10/20 お宅拝見・・・ ドブガイを覗くニッポンバラタナゴ(栗東市)

平地の小川や池にくらすタナゴのなかまは、二枚貝に産卵する。種類によって好みの貝があるようで、ニッポンバラタナゴは主にドブガイを母貝に選ぶ。二枚貝には水を吸い込む入水管と水を吐き出す出水管が並んであり、写真で見えるのは入水管。タナゴのメスは繁殖期に長く伸びた産卵管を出水管に挿入し産卵、産卵を確認したオスは入水管付近で放精し、貝の体内で受精が完了する。婚姻色が出はじめたオスが、しきりにドブガイの入水管近くを覗き込む仕草を見せはじめたが、今のところメスにはその気配が全く感じられない。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/10/13 イネの根元で生まれたよ・・・ チャバネセセリ羽化(栗東市)

チャバネセセリはイネ科の植物に産卵する。孵化した幼虫は葉を食べながら5回脱皮した後、その根元で蛹になる。蛹は植物の茎と同化し綺麗な黄緑色をしているが、羽化前日に目の部分が茶色に変化する。やがて蛹は頭部から黒色に変色し、羽化当日には体全体が真っ黒になる。真っ黒になった蛹は、半日ほどすると外皮が磨りガラスのようになり、チョウの姿が透けて見えるようになる。そこから2時間ほど、体を震わせるように動きはじめると、まず背中が割れチョウが誕生する。チョウはすぐに茎を登り羽が伸びるのを待つ。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/10/6 うまい米の指標・・・ 水田で咲くアブノメ(甲賀市)

水田内の植物探しで、このアブノメを見つけると、その水田ではほとんど農薬が使われていないと判断できる。言い換えれば、その水田では安心安全でうまい米が作られていることになる。僕の撮影フィールド内でも、アブノメが見られる水田は限られていて、絶滅一歩手前に追い込まれていると感じている。近年早生の米が多くなり、稲刈り時期が早まることで、開花が9月後半になるアブノメは、開花前にイネとともに刈られてしまうこともある。農薬に弱い植物たちが元気よく生育する水田では、出会う生き物たちも豊かで、いつも撮影時間が長くなる。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/9/29 チョウの花が咲く・・・ 樹液に集まるコムラサキ(守山市)

琵琶湖岸にはマルバヤナギの木があちこちに自生している。マルバヤナギの樹木内にはカミキリムシの幼虫が潜んでいることが多く、その幼虫が樹内から穴を開け、削りかすを外へ放出する。その穴からは樹液が出ることがあり、コムラサキにとって、行列の出来る樹液レストランとなる。チョウは動物学上1頭、2頭と数えるが、この小さな樹液レストランでは8頭ものコムラサキが食事中で、その周辺にはまだ数頭のコムラサキが順番待ちをしていた。小さな樹液穴を中心にチョウが集まるようすは、まるで幹に花が咲いたように見えた。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/9/22 水中で受粉・・・ マツモの花(栗東市)

植物の受粉手段としては、風に花粉が運ばれる「風媒花」、昆虫が花粉を運ぶ「虫媒花」などがよく知られているが、少数派として水の流れで花粉が運ばれる「水媒花」なるものが存在する。その代表格がマツモ。水路などで繁茂し、ペットショップではキンギョモとして販売されていたりする。写真中央の塊が雄花で、大きさは1.5mmほど、これは肉眼で見えるが、雌花は受粉して子房が大きく膨らんでこないと、肉眼ではまず見えない。現在観察中の雌花は、子房がどんどん大きくなり、3本の長いとげが形成されはじめている。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/9/15 オレンジムシ?・・・ モンシロチョウ孵化(栗東市)

モンシロチョウの幼虫といえば、その緑色の体色から「アオムシ」と呼ばれている。ところが孵化したばかりの幼虫は、アオムシならぬオレンジムシ。産みたての卵はクリーム色で、孵化が近くなるとオレンジ色に変わる。卵の殻が透けて、幼虫の姿が見えるようになるからだ。モンシロチョウはアブラナ科の植物に産卵する。キャベツ畑が産卵地の代表だが、野に咲くイヌガラシやスカシタゴボウにも産卵する。畦でオレンジ色になった卵を見つけ、誕生の瞬間を待った。高さ1mmの卵が透明になった直後、体長2mmの幼虫がもぞもぞとはい出してきた。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/9/8 小さな攻防・・・ メダカ稚魚VSカイミジンコ(栗東市)

僕が子供のころ「ゴジラ対キングギドラ」「ガメラ対ギャオス」など怪獣映画に釘付けになったものだ。今回の写真は、体長5mmほどのメダカ稚魚VS大きさ0.6mmほどのカイミジンコの攻防。メダカの稚魚は孵化から2週間ほどで、まだ体が透明で背景が透けて見える。一方、カイミジンコは2枚貝に似た体つきで、水中を忙しく動き回る。カイミジンコの動きは意外に早く不規則で、まだ俊敏に泳ぐことのできない稚魚にとってはかなりの強敵だ。カイミジンコをうまく捕食した稚魚の口が、破れんばかりに大きく膨らむ姿も見ていて面白い。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/9/1 水草に産卵・・・ ハグロトンボ(守山市)

先週の「今週の一枚」で紹介したフサジュンサイと同様に、この季節琵琶湖周辺の水路ではオオカナダモも白色の花を咲かせている。ここ数日は雨が続き、水路の水量が多く泥色に濁っていて水草撮影には苦労しているが、この水路は濁りもなく、花を付けたオオカナダモの周辺をたくさんのハグロトンボが飛び回っていた。そんな中、オオカナダモの茎に産卵しているメスを見つけ撮影を開始。はじめカメラを近づけると、警戒し逃げてしまうことを繰り返したが、危険がないと察してくれたのか、レンズが触れそうになる距離で、じっくりと撮影させてくれた。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/8/25 女子から男子へ・・・ フサジュンサイ(草津市)

この季節、琵琶湖周辺の水路で白い花を咲かせるフサジュンサイ。ペットショップでは、カボンバという名で販売される北アメリカ原産の水草。1日だけ咲く「1日花」と記されていることが多いが、同じ花が2日間咲く。初日の午前中に雌性期として開花し、メシベが花粉受け入れの準備をする。午後には閉じて、その翌日の午前中に雄性期として再び開花、オシベから花粉を出す。同じ花での自家受粉を防ぐ戦略だ。写真の花は雄性期、オシベの黄色い葯が大きく膨らんでいるのがわかる。開花時にだけ、ハート形の浮葉を出すのも独特の特長だ。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/8/18 小さなカプセル・・・ ヤマトシジミの蛹(栗東市)

公園や野に出かけたとき、薄紫色をした小さなチョウを見かけることがあるだろう。どこにでも普通に生息しているので、「小さなチョウがいるな」といった感じで通り過ぎているだろうが、その足もとでは8mmほどの小さなカプセルが、じっと誕生の時を待っているかもしれない。ヤマトシジミの幼虫はカタバミという植物の葉を食草としているので、探してやろうという執念と、運を味方につければ、葉裏に潜む幼虫や蛹を見つけることができる。蛹になったばかりの時は淡い緑色をしているが、羽化当日、体が透けて写真のような色に見える。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/8/11 目立たないイネの花にも・・・ ニホンミツバチの花粉集め(甲賀市)

山里に、花期を迎えた水田が広がっていた。イネの花は午前中に開花し、1時間ほどで閉じてしまうが、その後もオシベは花粉をつけたまま外側にぶら下がっている。そんなオシベの花粉を求めて、ニホンミツバチが訪れていた。ミツバチの姿は広範囲で見られ、水田全体から「ブーン、ブーン」と羽音が聞こえていた。花粉をせっせと運ぶようすから見て、隣り合わせの山中に巣があるのだろう。忙しく動き回るミツバチをファインダーで追いかけながら、「イネのハチミツ」とはどんな味がするのだろうなどと、甘党ならではの想像を巡らせている。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/8/4 水が干上がる前に・・・ アメリカザリガニの穴掘り(守山市)

この季節、水田では土中の根にたくさんの酸素を送るため、田の水を抜く中干し作業が行われる。そうなると大変なのは、水中で生きる生きものたちだ。アメリカザリガニは、大慌てで穴掘りをはじめる。この水田でも、猛暑の中あちらこちらで穴掘りをするザリガニたちがいた。そんな中から撮影モデルを探すのはひと苦労。警戒心が強く、僕に気づくと穴掘りをやめてしまうものもあれば、期待に反し小さなザリガニであったりすることもある。今回のモデルは、色も大きさもバッチリ、立派なオスで警戒心もほどほど、納得のいく撮影ができた。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/7/28 スミレの戦略・・・ 種子を運ぶクロヤマアリ(栗東市)

春、野山で可憐な花を咲かせるスミレは、生育域を広げる戦略として種子を遠くへ移動させる手段を使う。ひとつは種子の入った鞘を圧縮させることによって、種子を遠くへはじき飛ばす方法。もう一つは、種子の先端にアリの好む白い物質(エライオソーム)をつけることで、アリに種子を運んでもらう方法だ。アリは種子を巣まで運び、その物質だけをいただくので、種子は傷つくことなく、移動先で発芽することができる。直径1mmの種子を、体長6mmのクロヤマアリが運ぶ撮影は、老眼進行中にはちょっと辛い。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/7/21 洗濯の合間に・・・ 梅雨の水田風景(栗東市)

少々厚手の洗濯物を車に詰め込みコインランドリーへ。コースボタンを押し、洗濯から乾燥までの約40分を利用し、近くの田んぼ撮影に向かう。この日は不安定な空模様で、短い時間でざっと雨が来たり、日が差し込んだりとめまぐるしく風景が変わる。こちらは傘を持たずに来たので、撮影をはじめては、車内に逃げ込むことの繰り返し。気ままな空模様にからかわれているようだ。梅雨の季節、見慣れた風景が時に墨絵のように見えて撮影意欲をくすぐる。今年は好天が続き、イネもすくすくと育っている。こんな風景がいつまでも残っていてほしい。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/7/14 泥粒が動き出す・・・ イネドロオイムシ(甲賀市)

大きさが4~5mmの小さな昆虫。イネクビホソハムシの幼虫で、自分の糞を背負うように移動することから「ドロオイムシ」とよばれる。見ているとユニークな昆虫だが、成虫も幼虫も稲の葉を食害してしまうので、農家さんにとってはやっかいな存在になる。食害された稲の葉は白く変色し、光合成に影響が出るらしい。最近では農薬が進歩して、その姿を見る機会が少なくなってきているが、この水田では成虫、幼虫、蛹の繭、卵とすべてのステージを撮影することができ、夢中になっているうちに、首の後が真っ赤に日焼けしてしまった。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/7/7 家族団らん・・・ オオバン親子(野洲市)

クサガメのひなたぼっこを撮影していると、奥のヨシ陰からオオバン親子が姿を現した。このオオバンは人慣れしているようで、すぐそばで撮影していても、さほど警戒することなく家族団らんを楽しんでいた。オオバンの雛は、孵化したばかりのころ黒い体に赤い頭をしているが、成長するにつれて灰色の羽毛に包まれてくる。ヨシ陰に隠れている雛を含めて、6羽の雛がいる大家族。引っ込み思案の雛もいれば、自立心の強いわんぱく雛もいて、子育ては一苦労。2羽の親鳥は、手分けしながら雛の成長を見守っているようだ。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/6/30 まつげエクステしましたか・・・ ツチガエル(栗東市)

夜の水田で鳴くツチガエル。その目に注目すると、まつげエクステをしたようなくりくりの目。とても可愛く見えるが、鳴いているのだから紛れもなく男子。近頃では、人間の世界でも男性用化粧品なるものが、ちまたに出回っているようで、その点から見るとツチガエル男子は、その最先端を行っていることになる。それにしてもカメラを向ける僕に向かって、そんなに懸命に鳴いても仕方ないぞ。その恋歌を、畦のどこからか飛び込んでくる女子に聞かせ、今夜こそ恋を成就させなさい。頑張れツチガエル男子!!
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/6/23 茎の上から毛が生えた?・・・ ノビル(栗東市)

水田の畦で、なにやら不思議な植物が。背丈は50cmほど、茎の上からイソギンチャクの触手のようなものが発生している。実はこれ、ノビルの「ムカゴ」で、普通は地面に落ちてから発芽するが、時々茎の先端についたまま発芽してしまうものがある。ノビルは花を咲かせるが、種子を作るものは少なく、地下にある球根とこのムカゴで生息域を広げていく。花を数輪咲かすものもあれば、花をまったくつけずムカゴだけを形成するもの、花とムカゴの両方をつけるものなど頭のようすは様々だが、畦では草刈り時期と重なって、観察途中で刈られてしまう。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/6/16 コバルト色の飛行士・・・ クロスジギンヤンマ(甲賀市)

初夏、山間の池にいち早く姿を見せるのがクロスジギンヤンマ。オスの目は深いコバルト色で、いつ出会ってもしばらく見入ってしまう。飛行士は縄張り意識が強く、ほとんど止まることなく池のパトロールを続け、他の飛行士の進入を許さない。その防衛能力は卓越していて、進入物を発見すると、その姿が見えなくなるまで後方から攻撃をかける。それもこれもメスとの出会いを独占し、自分の遺伝子だけをこの池に残すためだ。池の縁にしゃがみ込む僕を偵察に来たところを狙い、こちらはこちらで一発必中撮影に挑む。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/6/9 モテ過ぎちゃって困るわ♪・・・ モリアオガエル(甲賀市)

雨降る夜に、モリアオガエルの産卵撮影に出かけてみた。時刻は21時、まずは機材を車内に置いたままようすを見に行くと、まさに産卵のまっ最中。ペンライトを当てながらざっと見ただけで、7〜8カ所で産卵がはじまっていた。雨対策をして、一番撮りやい場所で産卵するグループに絞り撮影を開始する。産卵中には、メスを奪い合うオスたちのくんずほぐれつの蹴り合いが、始終行われていて、そのキックが時々メスの頭を直撃したりもする。顔を踏みつけられたり、頭を蹴られたりと、モテ過ぎるメスもとんだとばっちりを受ける。
(撮影・Canon6D・ISO100・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/6/2 デジカメデビュー・・・ ヒメクロオトシブミ(栗東市)

ついにデジカメデビュー。テスト撮影を兼ねて最初の1枚は、コナラの葉を丸めながら「揺りかご」作成中のヒメクロオトシブミ。この揺りかごの中に卵を産み付け地面に落とす。体長が4mm前後なので、100mmマクロに60mmの中間リングをはさみ、補助光にストロボを使用。ISO100、RAWとJPEG同時撮影に設定。絞りはF11、シャッタースピードは1/6。背景に差し込む太陽光も利用し、日中シンクロ撮影。そよ風が吹いているので、風が止まるのを待ちながらの撮影になった。さて今夜は、カエルの合唱でテスト撮影してみよう。
(撮影・Canon6D・ノーレタッチ・ノートリミング)

2014/5/26 大忙しの食事・・・ アオサギ(草津市)

先週に続き代掻き時の採餌風景、今週はアオサギ。この水田にはたくさんのミミズが潜んでいたらしく、この日の主食はミミズ。土が起こされて出てきたミミズが動くと、泥まみれの水面がわずかに動く。アオサギはその動きを敏感に察知し、すかさずそれを捕食する。大きな体をしたアオサギにとって、小さなミミズで満腹感を得るのは容易なことではないだろう。僕の存在などおかまいなしに、画面からはみ出してしまうくらいの距離で、3羽のアオサギがミミズの作る水面の斑紋を見つけては、ダチョウのように走り回っていた。

2014/5/19 必死に逃げようとしても・・・ チュウサギ(守山市)

水田のあちらこちらで、代掻きや田植えがはじまっている。水を引き込んでから行う代掻き作業時には、土中に隠れていたカエルやミミズ、ドジョウなどが大慌てで逃げ惑い、それを狙いサギやカラス、ムクドリなどの野鳥が集まってくる。写真はチュウサギで、背中から蓑のような羽毛が伸び、目の虹彩が朱色であることから繁殖期を迎えていることが分かる。捕まってしまったカエルは後肢でくちばしを蹴りながら必死に逃げようとするが、頑丈なくちばしにしっかり捕らえられてしまってはどうすることもできない。

2014/5/12 あっという間の産卵・・・ ヤリタナゴ(栗東市)

先日、自宅の水槽をそろそろ掃除してやろうと準備をはじめると、ヤリタナゴのペアがマツカサガイの周りを、覗き込むようにぐるぐると回っていた。オスは少し前から婚姻色が出て、薄いピンク色が目立っていたが、産卵シーンを撮るつもりもなかったので、毎朝乾燥イトミミズを与えるときにようすを見るだけだった。それでも、せっかく産卵シーンを見せてくれるというなら、撮らないわけにもいかない。ストロボのスイッチをONにして、カメラを構えて待つこと30分。メスが産卵管を貝に差し込み、わずか数秒で産卵が終わった。

2014/5/5 シカに食べられませんように・・・ ミズナラ(高島市)

滋賀県では、少し標高の高い山地に自生するミズナラ。今の季節その林床では、発芽したばかりのミズナラをたくさん見ることができる。秋に枝から落ちたドングリは、あとから落ちてくる落ち葉を布団代わりにして、寒さをしのぎながら、まずは根をしっかりと伸ばす。そして春の日が差し込むころ発芽する。しかし数を増やしたシカたちが、この若葉を残らず食べてしまうため、若いミズナラが育たず、山の地肌が目立つようになってきている。親木はカシノナガキクイムシにやられ、幼木はシカにやられ、ミズナラの将来に不安がよぎる。

2014/4/28 大きな葉をしたスミレ・・・ スミレサイシン(高島市)

春の林に出かけてみると、その道沿いや林床でたくさんのスミレに出会う。一見すると同じように見えるスミレでも、山野で見られるスミレは、基本となる種類に交雑種や外来種などを加えると軽く100種類を超えるらしい。スミレに関してまったく素人の僕は、「ずいぶん大きな葉をしたスミレだな〜」が出会ったときの第一印象で、図鑑などによると、ヒメギフチョウが食草にするウスバサイシンの葉に形が似ていることから、この名がついたそうだ。積雪の多い地方に自生し、根茎が捻挫の塗り薬になったりもするようだ。

2014/4/21 お初にお目にかかります・・・ ミヤマセセリ(甲賀市)

先週、山里の畦に腰を下ろしていると、少し離れた所にチョウが飛んできた。今ごろの季節とその大きさから、よく目にするテングチョウだろうと思い、気にも留めずにいたところ、またひらひらと飛び今度は目の前に。「はて、君は誰?」。調べてみると「ミヤマセセリ」、特に珍しいチョウでもないが、早春にしか見られないとのこと。幼虫はブナ科(ドングリのなる木)の葉を食べるそうで、ドングリの本を出している自分が、そんなことも知らなかったとは、なんとも情けない。名誉挽回、「いつか必ず、葉を食べる幼虫見つけるぜ!!」

2014/4/14 早春のブナ林で・・・ エンレイソウ(高島市)

日陰にはまだ雪の残るブナ林で、可憐な花を見つけた。大きな葉を3枚輪生し、その中心に紫色の小さな花をつけたエンレイソウの花言葉を調べてみると「奥ゆかしい美しさ」と記されていた。しかし、紫色の花弁に見える部分、実は外花被片。簡単にいえば「萼(がく)」ということになる。植物には、これと同じように花弁に見えるものが実は「萼」というものがたくさんあり、いつも悩まされる。まだ芽吹き前の林には、春の日がたっぷりと差し込み、鳥たちの歌う恋の歌が高らかに聞こえ、優しい風と心地良い時間が流れていた。

2014/4/7 カップル仲良く・・・ ハシビロガモ(草津市)

「ハシビロ」とはご覧の通り、くちばしがヘラ状に広がっていることから付いた名前。このくちばしで水面に浮く浮遊物をすくい取る姿が、他のカモたちの餌取りとは違いおもしろい。食事を終えると、それぞれがお気に入りの浅瀬に上がり羽づくろいをはじめる。カモたちは、お尻付近に油分の出る腺があり、その油分をくちばしで羽に塗り込むことで水をはじき、長時間水面に浮かんでいることができる。そんな羽づくろいを見ていると、カップル仲良く短い足で自慢のくちばしを手入れしはじめた。このカップルも、もうじき北国へ帰っていく。

2014/3/31 こんなこともある・・・ タシギ(草津市)

先日、ため池のほとりで旅立ち前の水鳥たちを見ていた時のこと、目の前に感じの良い浅瀬があり「こんなところにタシギが餌取りに来たらな〜」と思っていたところ、どこからともなくタシギが飛んできた。「まさか! こんなことあるか〜」。それも僕との距離は7m。まず羽づくろいをはじめ、20分ほど昼寝。目覚めるとすぐに餌探しをはじめ、僕の姿もシャッター音も気にすることはなく、撮影モデルを務めてくれた。不意にやってくるこの「まさか!!」に魅了され、かれこれ30年ものあいだ生き物撮影を続けている。

2014/3/24 春はそこまで・・・ 氷魚 (大津市)

琵琶湖に春の訪れを告げる鮎の稚魚。体長は3〜5cm、透き通った体から「氷魚(ひうお)」とよばれている。琵琶湖内に竹で大がかりな枠を組み、網を張りめぐらした伝統漁法「えり漁」で捕獲する。撮影は3月初旬、まだ夜明け前で体の震えが止まらないほどの寒さ。漁師さんたちのご苦労を身にしみて感じた。食べ方とすると「釜揚げ」が一般的らしく、かき揚げや佃煮などに加工されることもあるそうだ。この「氷魚」2ヶ月ほどかけてウロコができ、魚らしい体つきになり「コアユ」と呼ばれるようになる。

2014/3/17 一足早い春・・・ ヒヤシンス水栽培(栗東市)

昨年の11月下旬から、水栽培で育てていたヒヤシンスが花をつけ、部屋の中に甘い香りを漂わせている。はじめは暗所に置き、根が出はじめるとき水が濁るので、ここで一度だけ水を替える。その後は明るいところに置き、ただひたすら生長を楽しめばよい。水の入れ替えも、栄養剤も不要で育てることは容易だが、直射日光の当たる場所や暖房の効いた部屋で育てるよりも、涼しい部屋で育てた方が花持ちが良いように思う。写真は、先週7日に撮影したもので、今は満開の時期を少し越えて、花をたくさんつけた頭を重たそうに垂れかけている。

2014/3/10 モデル立ち・・・ クサシギ(守山市)

寒い北風の吹く琵琶湖岸。ヨシの刈られた水辺で、餌探しをするカイツブリやオオバンを見ていると、2羽のシギが追いかけ合いをしながら目の前に降りた。この時期、こんな場所にいるのはクサシギに違いない。500mmレンズで覗いてみると、緑色の足がはっきりと見えた。今のところ僕に気づいていないようだが、シャッターを切るとその音で気づかれてしまう。まだ体がヨシの切り株に少し隠れている。もう少し右に、もう一歩右に・・・ と念じながらシャッターチャンスを待っていると軽く一飛び、足指先までしっかり見せてくれた。

2014/3/3 雪が降る日に・・・ ニホンザル(京都市)

関東、甲信地方で記録的な大雪の降った日、滋賀県平野部や京都市内は、情緒のある雪風景になった。昨年夏、大きな被害を受けた嵐山渡月橋周辺も、墨絵のような幻想的な風景を見せていて、多くの観光客が写真撮影を楽しんでいた。こんな雪の日は、サルたちも寒そうで、普段は元気に遊び回っている子ザルも、母サルにしっかりと抱かれ、暖めてもらいながら乳を飲んでいた。こちらはビニール袋を駆使し、カメラとレンズの防水対策を最優先。傘は撮影の邪魔になるので、ずぶ濡れ覚悟での撮影になる。撮影後の機材乾燥が欠かせない。

2014/2/24 そっとおやすみ・・・ タゲリ(守山市)

田んぼ脇に車を止めていると、「ミャー、ミャー」と鳴きながら、30羽ほどのタゲリが車のすぐ横の田に降りてきた。車との距離は20m。驚かしてはいけないので、車内からじっとようすを見ていると、背中に嘴をしまい込み次々に眠りはじめた。少しずつ窓を開けると、その音で一瞬目を開けるが、すぐにまた眠ってしまう。数カット撮影させてもらい、車を移動したいところだが、エンジンを掛けたら起こしてしまう。さてどうしたものかと思っていると、ジョギングランナーがこちらに向かって来た。タゲリは背伸びをひとつ、一斉に飛び去っていった。

2014/2/17 探し物はなんですか? ヤマガラ(野洲市)

「探し物はなんですか?見つけにくいものですか♪」井上陽水さんの「夢の中へ」の歌い出し。落ち葉をめくりながら食べ物を探すヤマガラに、心の中で問いかけてみる。ヤマガラが見つけたのは大好物のエゴノキの実。見つけた実をくわえて枝まで運び、両足でしっかり押さえながら嘴でつつき割って食べる。すぐそばで300mmレンズを構えていたが、木の実探しに夢中なヤマガラは、シャッター音にもびくともせず、足もと付近にまで近づいてきた。忙しく動き回るヤマガラに振り回されながら、実をくわえたシーンを2コマだけ撮ることができた。

2014/2/10 屋根裏の鍾乳洞、ニホンミツバチの巣(三重県伊賀市)

民家の屋根裏にミツバチの巣があると連絡をいただき、早速撮影に伺った。リフォーム中の大工さんが刺され、蜂の巣取り名人に駆除をお願いしたそうで、天井板をはずし駆除することになった。この日は気温が低かったため、天井板をはずしてもミツバチたちの行動は鈍く、巣のまわりにひとかたまりになっていた。アシナガバチなどの巣では巣穴が下を向いているが、ミツバチでは巣穴が横を向いていて、集めた蜜が下にこぼれ落ちないようになっているそうだ。長年使っていた大きな巣が鍾乳洞のように幾重にも並び、不思議な造形を見せてくれた。

2014/2/3 あら可愛い♪ 雪夜のテン(栗東市)

自宅から車で15分ほどの山には、たくさんの動物たちが暮らしている。その中でも「可愛らしさ」No.1はテン。テンはイタチ科の動物で、大きさは約70cm。短い足で、体を尺取り虫のようにくねくねさせながら歩く姿もまた愛らしい。夏毛と冬毛ではだいぶ色が違い、北国や高山帯のテンは冬に体全体が山吹色になるので「キテン」とよばれ、栗東市などの低山帯に暮らすテンは、冬になってもやや褐色が残るので「スステン」とよばれる。翌朝、雪に残る足跡をたどりながら、昨夜の行動パターンを想像するのも雪山散策の楽しみとなる。

2014/1/27 惜しい! カイツブリ(守山市)

先週掲載の「残念なオオタカ」に続いて、今回は「惜しい! カイツブリ」。撮影場所も琵琶湖岸の同じ場所、オオタカ撮影の3日後。カイツブリは琵琶湖に限らず、溜池や水路などで見かけるが、魚を捕らえたカイツブリを近い距離から撮影するチャンスには、なかなか巡り合わない。この時は、口からこぼれ落ちそうなくらい大きな魚を捕らえてくれたのだが、魚の顔が見えないまま呑み込んでしまった。「○○を捕らえたカイツブリ」とし○○に魚の種類を記入したいところ・・・ オイカワのようにも見えるが・・・ 惜しい!!

2014/1/20 残念なオオタカ(守山市)

琵琶湖岸のヨシ原で、水鳥たちをながめながらくつろいでいると、視界に1羽の猛禽が飛び込んできた。トビでないのはすぐに分かったが、チュウヒ? ノスリ? 肉眼では判断できずにいると、次の瞬間30mほど先のヨシ原に一気に飛び込んだ。確かそこにはバンが歩いていたはず。あわてて傍らにある500mmレンズを覗いてみると、なんとオオタカの幼鳥。たぶんバンを捕らえたのだろうが背中向きなので、そのようすを見ることができない。やがてその場で食いちぎりはじめたが、とうとうそのようすを見せてはくれず・・・ 残念なオオタカ撮影になった。

2014/1/13 こんなところにオオヒシクイ(守山市)

昨年の大晦日、琵琶湖畔のヨシ原を散策していると「カクァ〜ン、カクァ〜ン」と甲高い聞き覚えのある声が聞こえてきた。さて、どこから聞こえてきたものかと、空を見たり水辺を見たり。それから2時間、ヨシ原脇で休憩していると、水面を大きな鳥がこちらに向かって泳いでくる。レンズを覗くと、その正体はオオヒシクイ。琵琶湖北部では300羽近くが越冬するが、南部ではその姿を見ることはない。まさかこんなところで出会うとは、僕との距離は20m。警戒心の強いオオヒシクイと間近で対面できたことも合わせ、ラッキーな大晦日になった。

2014/1/1 タンチョウの舞い(北海道釧路市)

明けましておめでとうございます
昨年はホームページをご覧いただき、ありがとうございました。
今年は、定点など新しいカテゴリーを加え、積極的にページを増やしていきたいと考えています。 また、春から秋にかけて新しい本の出版が5冊ほど予定されていますので、これらも随時ご紹介させていただく予定です。 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。